2018年 第25回九州職域団体対抗将棋大会(9/23)

[パナソニックA] A級優勝!




南園さんの自戦解説

予選リーグ一回戦 対九州電力 三将戦 20分切れ負け 初戦である。相手は、九州電力。強敵だが、最近は 主力の選手が抜け、苦戦が続いている模様。 さて、私の右玉対策の陣容だが、完結の手は? 互角(激指14)   *図は、先後逆となっています。

先の局面より △72角打ち で図の局面 どうじゃー、この角打ちで右玉崩しだーと勢い込んで 激指の評価を見ると・・・。互角から、相手優位に 激変。ソフトには、評価されず。(泣き) 先手(相手)優位+420(激指14)

先の局面より 相手は、玉を▲57玉から左側に移動し、私の攻めを いなそうとする。 私は、戦線拡大を図り、図の局面。相手の指し手が 素直過ぎたようで、絶好の手がある。 互角(激指14)

先の局面より △54桂馬打ち ▲65歩 △66歩 絶好の△54桂馬打ちがあった。図まで進むと、攻めが 続く感じである。 互角(激指14)


先の局面より ▲66同銀 △同桂馬 ▲45歩 △58桂馬成 ▲同玉 で図の局面 快調に攻めているようだが、▲44桂馬が入ると、私の 玉もたちまち危なくなる。 どのように攻めますか? 後手(南園)優位+718(激指14)

先の局面より △45桂馬 で図の局面 行くときは行くのである。攻め切る覚悟はある。 後手(南園)優位+801(激指14)

先の局面より ▲45同銀 △38銀 ▲48飛車 △47金 ▲同飛車 △同銀成り ▲同玉 △45角 ▲同桂馬 △同飛車 ▲46歩 △49飛車 で図の局面 長くなって申し訳ないが、1本道なので分かりやすいと 思う。結果、72角もさばけ、2枚飛車で攻め抜いた形 である。(先の図からの指し手は、全て激指推奨と 一致した。うれしい?) この陣容立ての優秀性を信じて、採用してほしい。 (結果の、責任は取れません) 後手(南園)優位+1628(激指14)

予選リーグ2回戦 対朝日クラブ 三将戦 20分切れ負け 初戦の快勝で、今日の状態の良さを感じた。 2回戦は、朝日クラブ。昔からいらっしゃる方々である。 図の局面、突っ込みますか? 後手(南園)優位+1202(激指14) *図は、先後逆となっています。

先の局面より △38金 ▲同歩 △38同飛車成り  で図の局面。 飛車を突っ込んだのである。もちろん、自玉が大丈夫 なのを確認して突っ込むのである。やや不安だったが。 後手(南園)優位+1444(激指14)

先の局面より ▲38同金 △同龍 ▲21銀成り △同玉 ▲51飛車打ち △31銀打ち ▲29金打ち △39金打ち (投了)で図の局面 勇気をもって突っ込んだ結果、図のきれいな決め手を 与えられたのである。(この金打ちは読んでいた) 職団戦(将棋)においては、ファイトする気持ち、これ大事。 後手(南園)優位+50000(激指14)


予選リーグ3回戦 対TOTO将棋会 三将戦 20分切れ負け 2連勝である。チームも2連勝で盛り上がるはずだったの だが・・・。 3戦目、図の局面である。2戦目までの派手な手でなく 慎重で、地味な手である。 互角(激指14)   *図は、先後逆となっています。

先の局面より △34歩 で図の局面。 諸々の嫌味(35桂馬や35銀の進出)を消して、この一手 と思った。激指の推奨手ではなかったが・・・。 この後、攻め合いになったが、慎重な気持ちが生きて快勝 した。 互角(激指14)

私自身は、3連勝で、チームもと思いきや、なんと2-3で負け。たちまち、決勝進出に暗雲が立ち こめるのである。前述したポイントルールを見てほしい。(※得点方式:チーム勝ち100点 負け0点  大将15点〜先鋒11点まで勝ち得点を加え合計ポイントで順位を争う)2勝1敗の同率では、個人の勝ち点が効 いてくるのである。大将の安武君が、全勝しているのが救いだが・・・。 勝ち抜けているかどうか分からないまま、昼弁当を食べた。味気なかったが、とりあえず全部食べた。

<前半戦結果> パナソニック(A)は、何とか4位で決勝進出できていた。4位!まさに薄氷である。 苦戦の原因を考えている時間は無い。決勝リーグを戦うのみ。

決勝リーグ1回戦 対TOTO本社 三将戦 25分切れ負け 決勝リーグである。時間が25分切負けとなる。 さて、図の局面である。序盤の雑さをひきずり、相当 苦しいと感じていた。これは、逆転できるのか。 互角(激指14)*局面は、先後、逆に表示しています。 激指先生の評価は、互角! 自分の感覚は本当に当てに ならないものである。

先の局面より △58歩  で図の局面 私の勝負手は△58歩、攻め合いに出た。 互角(激指14) 一応、互角のままだったので、悪手というわけではない ようです。 激指の推奨は、△51歩とのこと。冷静になりなさい とのことでしょう。

先の局面より ▲74角 △59歩成 ▲同銀  △74銀 ▲71飛車  △51歩 ▲52歩   で図の局面。 手は進み図の▲52歩である。実戦では、受けてらんねぇー と感じてしまうはず。(棋風もあります)なので、攻め で活路を見出そうとした。 互角(激指14) 図からの激指推奨の指し手 △52同玉 ▲74飛車成る △41玉(!)で互角だそうだ。 人間に指せるわけねーだろ!!

先の局面より △57桂馬打ち ▲58玉 △38飛車(×)▲48金打ち △69銀打ち ▲57玉 △84角   で図の局面。 私の△57桂馬から△84角が期待の順。攻めながら、一手 詰めを防いでいる。 ところが、途中△38飛車を入れたのが悪手。▲48金で 忙しくなってしまった。 先手(相手)優位+1045(激指14) ともかく、激指は、△52玉と歩を取る順を推奨。受け なければいけなかった。 ところがである。これから大波乱が起こるのである。

先の局面より ▲68玉 △48飛車成り   で図の局面。 相手の指し手は、なんと▲68玉だったのである。 すかさず、私、△48飛車成り。ここで投了となる。 ところがである・・・。 ▲69玉で銀を取れたのである。しかも、激指の評価は 先手(相手)優位+669(激指14) なんということだ。相手の方は、優位の局面で投了して しまったのである。攻めた姿勢がよかったのか?とも言えず 幸運だったとしか言いようがない。 ただし、残り時間が、相手43秒、私2分30秒だったので、 指し継いでも、時間で勝つ自信はあった。(ある) ともあれ、幸勝だった。

   

決勝リーグ2回戦 対TOTO将棋会 三将戦 25分切れ負け TOTO将棋会とは、予選も当たったので、2戦目である。 対戦相手は、変わっていた。当然、パナ対策を打ってきた と考えるべきだろう。 さて、図の局面である。相手の、7筋の歩の交換に、隙 ありと仕掛けたところ。(▲24歩突き捨て、▲33歩叩き ▲35銀と進出したところ)△34歩と打たれ手はあるの?

先の局面より ▲46銀 △33桂馬  で図の局面 △34歩と打たれ、私の銀はすごすごと撤退。どういうこと? 実は、読み間違いがあり、△43歩に▲44銀と出て、△同銀 に、▲32歩成とできると思っていたのである。 △34歩がいるので、そのような事にはならない。これは、 読み違いというよりボケ?てきているのではないだろうか。 後手(相手)優位+406(激指14)

先の局面より ▲66銀 △86歩  で図の局面。 決勝リーグの2戦目である。大事な対局である。 頑張っている仲間がいるのである。ちょっと不利なぐらい で気持ちが折れるわけにはいかない。 気を取り直し▲66銀と前進を図る。すると、相手も△86歩 と突っ張って来た。歩損の私の対応は当然・・・。 後手(相手)優位+449(激指14)

先の局面より ▲75銀 △87歩 成り で図の局面 当然、普通にしているわけにはいかず、私は角をとる。 △87歩成りとされて自陣は持つのだろうか? 後手(相手)優位+502(激指14)

先の局面より ▲66角 △78と金 ▲同玉 △77歩 ▲同桂馬 △76歩   で図の局面。 歩を成られてから、ずっと我慢の譜である。図まで、桂馬 まで取られることになってしまった。しかし、気持ちは 折れていない。 後手(相手)優位+464(激指14)

先の局面より ▲83歩打ち △77歩成 ▲同玉 △83飛車 ▲84歩 △82飛車 ▲61角  で図の局面。 実は、急戦矢倉では良く出てくる変化で、左図位に落ち着く のは想定内だった。歩を損しているのでこの変化に飛び込んだ。 向かって右側の攻めで、成功していたら普通に収めていた だろう。 後手(相手)優位+339(激指14)

先の局面より 相手の方は対応を誤り、と金ができ飛車がとれだいぶ 良くなった。 入玉を狙うという手段もあったが、棋風でないので結局 攻め合いに。紆余曲折あったが、図の局面にたどり着いた。 先手(南園)優位+1332(激指14)

先の局面より △84金 ▲23銀成らず で図の局面 先の局面が、最後の難所であったが、(△22金引きだと 難しい)△84金だった。よって、▲23銀成らずから即詰み に・・・。手数は長かったが、3分は時間が残っていたので 大丈夫。無事に詰め、ほっと一息である。

チームは、決勝リーグ2連勝。優勝まで、あと1勝とこぎつける。安武君と私は全勝で状態は 良いのだが、チーム全体としては不安定。特に、副将(芝田君)が波に乗れないでいる。 しかし、あと1勝である。なんとか乗り切れると思っていた。だが。

決勝リーグ3回戦 対棋友会 三将戦 25分切れ負け 最終戦。私は、序盤からよくなり、早い時間に左図まで の勝利を得た。6戦全勝である。うれしい。 他の対局を確認すると、チーム2勝2敗で芝田君の対局を 残すのみである。つまり、その対局に優勝がかかっている のである。(と思っていた)

決勝リーグ3回戦 対棋友会 副将戦 25分切れ負け 芝田君の対局を見ると、図の局面である。なんとも 言えない局面。(観戦していた時はそう感じていた) 時間は、芝田君:5分 相手:3分というところ。 先手(芝田君)優位+1382(激指14) 激指先生によると、図から▲44銀と指す条件付きで 先手優位。(▲44銀は安武君が局後指摘していた) △45桂馬を抜けるのが大きいらしい。

先の局面より ▲34香車 △33銀(〇)▲55歩 △26桂馬 ▲28玉 △47成桂馬  で図の局面。 先の局面より、芝田君は、自他の棋力の差を考え(と思う)、 余す方針で指した。しかし、これは危険な選択だった。 先の図は、▲44銀を逃すと僅差の局面。余すには、正確 に指し続けることが必要だった。そのためには、時間も 使い、最終的には時間も逆転して差がついてしまった。 私としては、覚悟を決めて攻め合ってほしかった。具体的 には、▲34香車までよいとして、その後▲33香車成から ▲22成り香車として▲23歩成りを狙うのである。 これは攻め合いになり怖い順だが、相手も時間を使うだろう。 余そうとしても、相手も必死食いついてくるのである。 ここらあたりが、切れ負け将棋の終盤戦の怖いところで ある。棋力の差では勝ち負けがつかなくなるのである。 ちなみに▲22成香車の局面: 先手(芝田君)優位+432(激指14)

結局、芝田君は負け、チームも2勝3敗で敗退したのである。リーグ戦チーム2勝1敗で、ポイント による順位付けとなる。 勝った対戦も3勝2敗が二つであり、ポイントで勝ててはいないだろうと考えられ、優勝は半分 あきらめていたのである。

下のポイント計算結果を見てほしい。なんと、4ポイント差で パナソニック(A)の優勝! 先鋒の勝ちポイントが11点なので、4点差ということは1勝分 の差もないのである。超僅差なのである。 でも、優勝できたということは、何かがパナソニックチームに あったのだと思いたい。 ・チームワーク ・日々の練習 ・楽しい飲み会 ・・・。 なんでもいいや。何年ぶりの優勝だろう。とにかく、うれしい のである。 やったー!うれしいー!

優勝賞品:フンドーキンの詰め合わせセット(推定:5,000円) これを、持って帰ると嫁に文句を言われない。よしっ!

  

・前述した通り、(A)は優勝したのだが喜んでばかりはいられない気がするのである。いや、 嬉しいは嬉しいのだが、やはり、負けて優勝では・・・。
・優勝して改善点もないのだが、今大会で感じたことである。
・自分の型を持つ。九州職団戦では、3手目角交換はしょっちゅう。角換り得意のおじさん が多いのだ。自分の型があると、時間の浪費なく自分のペースで戦えます。
・団体戦では、気持ちは折れない。大会を通しても、その1局の対局においても。皆で 戦っているのだ。気持ちは、折れない。(相手もアマチュアなのだ。何が起こるか分からないしって)
・対局が始まり、ある程度互角の終盤になったら、相手との棋力の差を抜きして純粋に手を 読むこと。これが結果をもたらす。(さらに、切れ負け将棋では、受けるより攻めに 活路を見出した方が結果が出る気がします)
・色々と書いてきましたが、全てを凌駕することがある。絶対的な棋力を身に付けることである。そのためには、日々の鍛錬(詰将棋、定跡勉強、棋譜並べ、実戦、大会参加などなど) することである。→私も言いたい、それができればなぁー。ちゃんちゃん。
・最後に、職団戦の楽しみは、仲間と戦えること。そして、大会直後の下記の感想です。
 「海鮮焼き食べ放題、飲み放題して、気づけば、優勝してたっけ!最高!」  それでは、皆さん、次回のイベントでお会いしましょう! 


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